2025年カンヌライオンズ金賞を受賞したAssociation Valentin HaüyのCM『L’anniversaire de trop(最後の誕生日)』
最初は何の変哲もない誕生日パーティー
でも電話が鳴った瞬間から、まるでパニック映画のような緊迫感が走ります
そして最後に明かされるのは——視覚障害者の権利に関する衝撃の事実でした
本記事では、このCMの原文を日本語に翻訳し
背景にある意図やメッセージをやさしく解説します
気になる方は、ぜひ動画と一緒にお楽しみください!
タイトル | THE LAST BIRTHDAY |
会社名 | ASSOCIATION VALENTIN HAÜY, |
制作エージェンシー | JOSIANE |
受賞歴 | 2025 カンヌライオン 金賞 |
このCMで訴えているのは、
60歳以降に視覚障害を発症した人が十分な補償を受けられないという法律の不備
高齢化社会では無視できない大きな問題です
広告が「面白さ」と「社会変革」を同時に見せ
最後に強烈な社会メッセージを突きつけます
THE LAST BIRTHDAY I Association Valentin Haüy
【🎂パーティーの場面】
“Happy birthday!”
「お誕生日おめでとう!」
“Hello?”
「もしもし?」
“Happy birthday to you, Thierry!”
「ティエリー、お誕生日おめでとう!」
“Happy birthday!”
「おめでとう!」
“Wonderful.”
「最高の日ね!」
【📞一本の電話が鳴る】
“Thierry!”
「ティエリー!」
“Darling!”
「あなた!」
“This is for you!”
「あなたに電話よ!」
“Hello? Yes, good mournig, sir.
Sorry to bother you.
I’m just taking a few minutes of your time.
Did you know that in France, according to the law,
if you lose sight after the age of 60, you don’t receive the full benefits and rights for disabilities?
Did you know that?”
「もしもし? はい、おはようございます。
突然すみません、少しだけお時間をください。
フランスでは、法律で――
60歳を過ぎてから視力を失った場合、障がい者としての補償や権利が
すべて受けられないってご存じでしたか?」
“What do you mean, 60?”
「え、60歳ってどういうこと?」
“But that’s horrible!”
「ひどいわ!」
“No, it’s nothing at all.”
「いや、大したことじゃないよ。」
“Here we go again!”
「またその話!」
“Nicole! Thierry, is it a special number? Hang up!”
「ニコル! ティエリー、これ特別な電話? 切って!」
“Hang up, she’s gonna love a fit.”
「切って、切って! 彼女、またカッとなるわよ!」
“No, but if it’s true, what do we do?”
「でももし本当だったら、どうするの?」
“Don’t get angry.”
「怒らないで。」
“Calm down, breathe.”
「落ち着いて、深呼吸して。」
“Wait, but if it’s true…it’s still…”
「でも本当なら…やっぱり…」
“Breathe deeply.”
「ほら、息を大きく吸って。」
“If you hear something, you never talk to me about it.”
「何か聞いたことがあっても、あなた絶対私に言わないじゃない。」
“Wait, I’m not gonna make you a report in triplicate either.”
「そんな三枚複写の報告書みたいに言わないでくれよ。
(そんな細かく事務的に報告するみたいなことはしないよ。)」
“Aaaaaah!”
「ああぁぁ〜!」
“60 years old!”
「60歳だなんて!」
“Oh oh!”
「おおお…」
“Aaaaahhhh! Ohhhhhh Ohhhhh!”
「うわぁぁぁぁ!!!」
“But in 3days I’m turning 60!”
「でもあと3日で私、60歳になるのよ!」
“What are you doing? Stop that!”
「何してるの、やめて!」
“Leave me!”
「放っておいて!」
“Let’s go!”
「いくわよ!」
“1…2…3”
「1…2…3!」
“I’m only 48!!”
「私はまだ48歳よ!!」
“If you really love me, shoot!”
「本当に僕を愛してるなら、撃って!」
“But I can’t”
「そんなことできないわ!」
“Yes, you can.”
「できるよ!」
“No, I can’t!”
「無理よ!」
“Don’t you love me?”
「僕のこと愛してないの?」
“Of course I love you, stop!”
「もちろん愛してる! やめて!」
“Then shoot!”
「じゃあ撃って!」
“But I can’t!”
「できない!」
“Come on, shoot, shoot, shoot!”
「ほら、撃て! 撃て! 撃て!」
“Fucking hell, Nicole!”
「くそっ、ニコル!」
“Shoot!”
「撃ちなさい!」
“Don’t talk to me like that!”
「そんな口のきき方しないで!」
“Oh my darling, my darling, I’m sorry!”
「ごめん、愛してる!」
“I’m joining you!”
「私もあなたのあとを追う!」
“I’m joinnig, my love.
「一緒に行くわ、愛してる!」
“Wait for me, wait for me!
「待って、待って!」
【📢 ラストで真実が明らかに】
“Hello?
Hello?Hello?Hello?
「もしもし?
もしもし?もしもし?もしもし?」
“Hello?
「もしもし?」
“Ah, It’s you!
Yes, I just wanted to tell you that it’s also possible to change the law.
「ああ、よかった!
実はですね、法律を変えることだってできるんですよ。」
“Really?
「本当に?」
In France, if you vision problems are diagnosed after the age of 60, you don’t receive all the benefits you need.
フランスでは、60歳を過ぎてから視覚障害と診断されると、必要な補償が十分に受けられません。
It’s absurd. Let’s change the law.
おかしいと思いませんか? さあ、法律を変えましょう。
VALENTIN HAUY
For the blind and visually impaired.
VALENTIN HAUY
視覚障害者のために
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